東芝 食育サポート「Sizzleful」
監修をさせていただいた、東芝の食育サポート「Sizzleful」 PR動画がYou tubeにアップされました✨ (私も母親役で出演しています笑)
この製品の趣旨は、動画の最後の一言に詰まっています。
Our aim is enjoyable mealtimes,where parents and children eat together with a smile.
親子が一緒に笑顔で食事を楽しむこと
こんな簡単で当たり前のことですが、実はとても難しい。
食育の仕事をする一方で、自身も子を持つ親として、痛感しています。
普段忙しい毎日を送っていると忘れがちですが、家族で一緒に食卓を囲める時間は、限られています。
もっというと、この先、私たちの食事情はどんどん変化していきます。
孤食が増え、そう遠くない将来、栄養摂取はサプリメントで済ませ、食事の時間すら設けないようになるかもしれません。
だからこそ、一緒に食事をできる時間は、最良のものに。
外食でも、おうちごはんでも、とにかく一緒に「食事を楽しむこと」。
「食事を楽しむ」といった時、多くの人は、「今日は学校で何したの?」と、こんな風に会話をしながら家族で食事をする団らん風景を思い浮かべるでしょう。
しかし、本来は、食事の主役は「食事」です。
食べるというのは本来、至極個人的な行為。
五感を総動員して食べ物からのメッセージを受け取る。
それが、食事を味わい、おいしく食べることに繋がる。
食べるというと「味覚」を用いると真っ先に思いつくでしょうが、 実は、おいしさの感覚の中で、味覚を用いて感じる部分は1割程度に過ぎず、 他は視覚、嗅覚、聴覚など様々な感覚機能を駆使して味わうものなのです。
この製品は、子ども達がそれを自然と感じられるような仕組みになっています。
食欲が増すといわれている音(天ぷらの揚げている音)や照明、咀嚼を意識的に行えるような音のセンシング技術など、子どもが自然と五感を用いて食事をし、それを楽しいと感じられるプログラムになっています。
ゲーム的要素も取り入れながら、でもあくまで、「食事を五感で楽しむことを学ぶ(=感性教育)」を主軸に。
私は、これは幼児向けだけではなく、味覚や聴覚などが衰えてしまった介護の現場でも転用できると思っています。
また、この製品は、お父さんお母さん達も笑顔で食事ができるように、という目的もあります。この製品で子どもが食事をしている間、お父さんお母さんはそれを見守りながら、ふっと、一息つけるように。
私自身も、毎日忙しく、たまに外食をしたとしても、「早く食べなさい」と怒り、かといって、アプリを見せるのには罪悪感を感じる。
子どもに食事をさせることが、これほど大変なのかと痛感しています。
この製品を使うことで、子どもが食育サポートを使いながら、食事を楽しむことを学び、 その間にお父さんお母さんも一息つける、 親子が笑顔になれる、食育サポートSizzlefulです。
食育なんて...感性教育なんて...と思う人も多いと思います。
私自身も、日々悩みながら仕事をしています。
東芝さんからお話をいただいた時は驚きましたし、
少子化の日本で、しかも食育なんて、スケールしないのではと最初は率直にお伝えしました。
でも、今の私の考えは、少し違っています。
食育なんて売れない、市場が狭い、と思うか、
食が簡素化されていくこれからだからこそ、無限の可能性を秘めている、夢があると捉えるか。
私は後者と捉え、もう少し、この食育業界で風穴をあけるべく、頑張ってみようと思います。
私はこれまで、メニュー、イベントなど様々なプロジェクトの監修をさせていただいてきましたが、製品の監修は意識的に避けてきました。
それは、「豊かさ」は、物質的なものではなく、精神的なものや経験的なものに宿ると信じているからです。
でも、今回東芝の皆さんとプロジェクト関わったことで、製品=物作りの価値を、改めて感じました。
細かい私に付き合って、嫌な顔ひとつせず、最後の最後まで辛抱強く、真摯にお付き合いくださいました。澤井さん、清水さん、駒木さんをはじめとした東芝の皆さん。
本当に多くのことを学ばせていただきました。
どうもありがとうございました。
今後は、専門分野を新しい食、未来の食などを中心に舵を切り、
お仕事をしていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いします。